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腰痛症

腰痛症

腰痛症

腰痛症とは腰痛を引き起こす疾患の総称です

ここではその中でも医師の診察やレントゲン・MRIなどの画像検査をしても原因の特定ができない非特異的腰痛を紹介します。腰椎ヘルニアや脊柱管狭窄症については下記をご覧ください

全体の約85%は原因がはっきりしない!?

この数字を聞くと驚く方が多いと思いますがアメリカの有名な医学雑誌で発表されたもので、なかなか有名な話です(現在でも腰痛対策の資料で厚生労働省も参考にしています)

ただこの論文は1992年に発表されたものなので現在では異なる研究結果が出ている可能性もあります

腰痛の種類

腰痛

原因がはっきりしないと言っても全くわかっていない訳ではありません。医学の進歩によって下記の様な原因が報告されています

  • 筋・筋膜性の腰痛
  • 椎間板性の腰痛
  • 靭帯や関節に原因のあるもの
  • その他

筋・筋膜性の腰痛

腰の筋肉

上記の中では耳馴染みのある原因だと思います。とある文献では全体の約1/4を占めるとも言われるほど多い原因です。お医者さんから言われたことがある方も多いのではないでしょうか?

名前からわかる様に原因は筋肉と筋膜(筋肉を覆う膜)。筋肉の使い過ぎや一定以上の負荷が筋肉にかかった時に起こりやすい腰痛です

  • 腰の筋肉にはりやコリがある
  • 同じ姿勢でいることが多い
  • 荷物の上げ下げをよくする
  • 表面から押すと痛い
  • 背骨の少し外側が痛い

上記の項目に当てはまる方は筋・筋膜性の腰痛かもしれません

椎間板性の腰痛

腰椎の図

椎間板とは背骨1つ1つの間にあるクッション性の組織です。このクッションがあるお陰で体を曲げる・伸ばす・捻るといった動作が円滑にできます。また体にかかる負荷を分散させる効果もあります

このクッションに耐えられない負荷がかかると椎間板が損傷し激痛が走ります。とある研究ではぎっくり腰の70%近くが椎間板性の腰痛といった報告もある程、ぎっくり腰と関係が深いようです

  • ぎっくり腰をよく起こす
  • 長時間座っていられない
  • 寝返りや起床が痛い
  • 家族に腰痛持ちが多い

上記の項目に当てはまる方は椎間板性の腰痛かもしれません

靭帯・関節に原因があるもの

腰の靱帯

背骨の後ろ側には椎間板はありません。安定させるために背骨が関節(骨と骨が噛み合っている)を構成しています。靭帯とは関節を補強する働きをもつ組織です

骨なのでクッション性はありません。なので前屈と後屈の動く範囲を比べると後屈の方が行きにくくなっています

動く範囲以上の負荷が急激、または連続してかかると関節や靭帯を痛めてしまうことがあります。バレーや陸上競技をする方に多く見られます

  • 仰向けで寝ると痛い
  • 長時間立っていられない
  • 前屈みの姿勢がらく
  • 背骨に痛みを感じる

上記の項目に当てはまる方は腰の靭帯や関節に原因があるかもしれません

その他

今まで紹介した原因意外にも、内臓の疾患が原因で腰に痛みを感じることがあります

内臓の痛みを伝える神経と皮膚の痛みを伝える神経が似た経路をしているために誤って内臓の痛みを皮膚の痛みとして認識してしまう『関連痛』が腰にも起こるためです。とくに腎臓や膵臓などは有名です。他にも膀胱や女性の場合は婦人科疾患などもでも腰痛になることがあります

腰痛全体の約2%とかなり稀な原因ですが内臓からくる腰痛があることを知っていて損はありません。特に痛めた覚えがないのに腰に痛みがあった場合、内科や婦人科、泌尿器科などにかかることも視野に入れた方がいいかもしれません

どこで診てもらう?

腰痛になったらどこへ行けばいいか迷う方が多くいると思います。病院でも何科に行くべきか?とか接骨院や整骨院がいいのか?当院へ来院された方には整体へ通う方も稀にいらっしゃいます

どんな腰痛でも当院へ!・・・と言いたいところですが、緊急を要する場合や症状が改善されない場合など残念ながら病院に紹介する患者さんも少なくはありません

と言っても腰痛のほとんど、特に前述した約85%の非特異的腰痛は緊急性はないことが多いので安心してご来院ください

当院で診る腰痛

腰痛

当院に来院される方で一番多い疾患が腰痛です。痛めた原因はそれぞれ違いますが、

  • 重いものを持ち上げて
  • 朝起き上がる時に
  • 部活や運動の動きで
  • 同じ姿勢でずっといて
  • 椅子から立ち上がって
  • 靴下を履こうとして

といった理由の方が多いように感じます。症状も違和感のみを訴える方から激痛で起き上がるのに時間を要する方まで様々です。具体的にあげると・・・

  • 寝返りがうてない
  • 椅子から立ち上がるのが痛い
  • お尻や足に痛み、痺れ感がある
  • 長時間クルマや電車に乗るのが辛い
  • 朝起きるのに時間がかかる

といった動作で痛みを訴える方が多く来院されます

危険信号(レッドフラッグ)

当院では対応出来ない腰痛ももちろんあります。そのめやすの一つとして危険信号(レッドフラッグ)というものがあります

腰痛診療ガイドラインというお医者さんに向けたものに記載されています。要するにこの項目に当てはまる患者さんは注意して診てくださいといったものです

  • 癌、HIV感染の既往
  • ステロイド治療
  • 栄養不足・体重減少
  • 発熱
  • 広範囲に及ぶ神経症状

全部は紹介しきれませんが上記の様なことが書かれています。心当たりのある方は当院ではなく設備の充実した総合病院等に受診する方がいいかもしれません

もちろん当院で上記の様な症状が診られた方は病院へ紹介したり、かかりつけのお医者さんにかかることを勧めています

腰痛の治療

肝心の治療について。当院で行っている治療法はもちろん一般的に病院で行う治療法などについて簡単に紹介します

実際の治療法はより細かく分かれているので当てはまらないものもある点には注意してください。当院で行う治療法については種類別に詳細に記載してますので別途ページをご覧ください

  • 筋・筋膜性の腰痛
  • 椎間板性の腰痛
  • 靭帯や関節に原因のあるもの
  • その他

薬物療法

病院で一番多い治療法です。炎症や痛みを促す物質をくすりを使って邪魔をすることで痛みや炎症を抑えます。痛めた部分の回復は身体の自然治癒に任せることが多いです

つまり痛めた部分を治すのではなく、現れた症状に対して行う対症療法です

物理療法

ポラリスカイネpo-3i  

病院のリハビリ室や接骨院で行う治療です。人の体に様々な物理エネルギー(電気治療や温熱、手技など)を与えることで症状を抑えたり、自然回復力を高たりする治療法です

原因と症状どちらにも対処出来る治療法なので薬物療法よりも優れている様に思えますが、患者さんによって効果に違いがあるため一概に物理療法の方が良いとは言えません

運動療法

こちらも病院のリハビリ室や接骨院、また自分でも出来る治療法です。馴染みある言葉で言うとストレッチや筋力トレーニングですね

再発防止として注目されがちですが、人間の体はある程度刺激を受けた方が回復が早いと言われています。物理療法ほどではないですが運動療法もその一つです

ただし炎症を引き起こす原因にもなり得ますのでタイミングや負荷、方法など注意が必要です。炎症を起こさない範囲での運動の判断は難しいので独断ではなく病院や接骨院などで指導を受けて行った方が良いでしょう

手術療法

原因を直接とり除いたり、内部から固定することで症状を改善させます。手術自体が様々なリスクを伴うので痛みが強くて生活が出来なかったり、色々な治療をしても改善されなかった時などの最終手段としてとることが多い治療法です

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